医療保険

「もし大きなケガをして入院でもしたら…!?」「新しい感染症にかかってしまったら…?」「熱中症や食中毒で倒れてしまったら…!?」 普段の生活の中でも、病気やケガの心配、いっぱいありますね。
そこでこの記事では、病気やケガのときに役立つ「医療保険の見直し」についてお話します。

POINT 01
医療保険は一生保障で!

厚生労働省の調査によると、一人の人間が生まれてから亡くなるまで、一生に使う「生涯医療費」は約2400万円と言われます。医療にはずいぶんお金がかかりますね。

そのうち、75%以上の医療費は50歳以降に、およそ半分の49%は70歳以上に使っているのです。つまり、医療費の大部分が人生の後半戦になってからかかることになります。

さらに、「健康保険」や「後期高齢者医療制度」の自己負担分や老後の公的な年金制度など、セカンドライフを支えてくれるはずの公的なサポートの先行きは不透明です。セカンドライフ期は、「収入は少ない」「税金や社会保険などの公的な負担が増えている」、「病気やケガで病院のお世話になる機会が多くなる」の三重苦…。


そんな状態で、もし契約していた医療保険が60歳や65歳で切れたり、保障される内容が減ったりしたら?「医療費がかかって、これから保険が必要になるぞ!!」という肝心なときに、役に立たないことになってしまいます。そこで、老後の入院や手術までをしっかりカバーしてくれる一生保障の医療保険をオススメします!

POINT 02
入院日額はメリハリ!

普通の入院7000~8000円/日
成人病系1万2000~1万5000円/日

入院や手術にはすごくお金がかかるように思われがちですが、実際はそんなことないんです。
例えば、盲腸の入院・手術や軽い骨折などの入院と、ガンや脳血管疾患、心疾患のような重い病気の入院・手術が同じ負担ということはありえません。つまり、重い病気と軽い病気では入院・手術にかかる費用が違います。

また、公的な医療保険(健康保険や国民健康保険)の制度には「高額療養費」という給付もあります。これは、「1ヵ月の自己負担額が決められた自己負担限度額を超えた場合、超過分が本人の請求に基づいて払い戻される」というもの。もし、重病を患って医療費の自己負担が多額になったら、この「高額療養費」の給付を活用しましょう。

ということは、入院日額は普通の病気・ケガで7000~8000円、ガンや脳血管疾患、心疾患などの重い病気で1万2000~5000円くらいを目安に準備してみてはいかがでしょうか?


POINT 03
入院日数の短期化傾向!

入院というと長期間の入院…というケースを想像しがちですが、医療の環境はどんどん「入院は短期間に、自宅療養や自宅介護へ」という傾向になっています。要因のひとつは医療・薬や病気の早期発見技術の向上です。そしてもうひとつは、お医者さんの診療報酬の制度です。

この制度によると、診療報酬(=健康保険や国民健康保険など、国から病院に支払われる報酬)の点数は、入院日数1~14日が一番高く、15日以上になると下がります。30日を越えるとさらに下がり、入院が長くなるほど点数が低くなる設定になっています。つまり、病院の経営面から見ると、患者さんに長い入院をさせると病院の得る収益効率が悪くなるのです。そのため、相当重篤な病気でないと、長期入院になる可能性はとても低いのです。

他方、脳血管疾患(脳梗塞など)は障害が残り、リハビリのための入院で非常に長引くケースをよく耳にします。

普通の病気・けがの入院はそれなりの期間(60日間など)、成人病系の重篤な病気の入院は長期の保障期間、…という具合に、連続入院の日数についてもメリハリをつけてみてはいかがでしょうか?

さらに、最近では入院短期化の傾向を受けて、各保険会社が「入院一時金」という保障内容を用意していることがほとんどです。「1日以上入院すると、入院の長短に関わらず〇万円支払われる」というもの。

これは、入院が短期間であってもある程度の金額の保障を受けられるので、いまの医療事情に合致してる保障内容だと思います。

POINT 04
老後の病気やケガ、その先には介護が待っています

医療技術の進歩で、「不治の病」も治る病気になってきました。医療の力で、より長く生きていくことができるようになりました。

健康にアクティブな身体で長生きできればベストなのですが、体力、筋力も回復力も衰えてきているセカンドライフの時期、一度入院してしまうと一気に体力や筋力が落ちてしまってそのまま寝たきり…ということを聞いたことがあると思います。

また、身体は元気なのですが、認知・判断機能の低下から認知症に進んでしまうことも充分に考えられます。

介護状態はご本人の大変さ、つらさと同時に、ご家族や身近な方にも時間的、身体的、経済的な負担をかけてしまうことが良くあります。

また、不幸にもお若い時期に脳血管疾患や大きな事故などで介護状態になった場合、家計への影響も大きくなってしまいます。

医療保険を考えるときには、一緒に将来の介護についても考えてみるようにしてみてください。

POINT 05
保険を考えることは、その事態が起きてしまったことを事前に考えること。シミュレーションすることも大事な「保険」

荒っぽい言い方をすると保険は「お金」の面でしかサポートしてくれません。
家族が大きな病気やケガ、介護状態になってしまったときに起こる困りごとは、どうしてもお金だけでは解決しない部分が多く存在します。

医療保険や介護保険を検討するときは、今まで話してきたような保険の内容の検討と一緒に、「もし、パパ・ママが大きな病気をしてしまったら…」「もし、認知症になってしまったら…」とイメージをしておくこともとても重要です。

パパ・ママの一方が入院するとどうなるでしょう?

収入面は?お子さん・赤ちゃんの面倒はどうする?ご実家は頼れる?パパ友さん、ママ友さんで協力してもらえる人は?…などなど。今すぐ解決策が見つけられればベストですが、「パパ・ママが入院したら、この点はどうにもできない」ということを事前に気が付いておくだけでも大きな違いです。

また、介護については、パパ・ママご自身の場合だけではなく、自分たちの親御さんや義理の両親の場合も一緒に考えてみてください。

いかがですか?契約している保険は本当に自分たちの家族に合ったものでしたか?ポイントに気をつけて医療保険の見直しをしてみてくださいね。きっと、自分たちの家族にぴったりの保険を、自分の力で選ぶことができると思います!

福耳先生

IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー)
FP(ファイナンシャル・プランナー)
2級ファイナンシャル技能士(国家資格)
相続診断士

IFAは「金融機関(証券会社や保険会社)に所属せず、独立した立場でお客様が生涯を通して経済的に安定し、豊かになっていくことを手助けする専門職」です。保険・証券の両面から「身近なお金のドクター」としてお客様と共に歩む活動スタイル。「あなたが人生・いのちの主人公、お金はそのための道具」がモットー。やさしい言葉でお金の本質を伝えます!